2024年9月15日(日)至仏山


9月も半ばというのに、連日のように猛暑が続いています。今日の天気は東北~北陸に掛かっている「秋雨前線」がどのように南下するかにかかっております。予想では15時頃に尾瀬区域にかかってくると考えられます。それまでに下山を達成するために、山の鼻からの至仏山周回ルートを諦め、鳩待峠から至仏山のピストンルートとする事に変更しました。このCL/SL/判断が後に大きな影響をもたらすことになりました。

鳩待峠からオヤマ沢田代に向かう美しい林相の登山道を登っていきます。なだらかな行程です。しばらくすると木道が出現しますが、徐々に勾配が増してきて、ひと登りするとそこがオヤマ沢田代でした。いつのまにか林相も針葉樹に変わり、尾瀬の一角を感じさせる「かわいい池塘」も見ることが出来ます。
時折、眼下の尾瀬湿原・向かう先の至仏山・南方の武尊山を見ることが出来ます。ただ、この展望が見れたのはこれが最後になるとは、この時、誰も思っていませんでした。
森林限界を過ぎ、小至仏山に近づくにつれ、「噂の蛇紋岩」の登場です。小至仏山の岩場は皮肉にもテカテカに磨かれた蛇紋岩によってルートが刻まれており、ルートを判別しやすい半面、滑らないように足を置きながらの登頂となりました。

何度か偽頂上を通過した後、至仏山には計画通りの時間に到着しました。山頂には多くの登山客が休憩しており、広い山頂ではありますが混雑しております。周囲にはガスが立ちこめ、残念ながら展望はありません。昼食の後、早々に下山を開始しました。
周囲には相変わらずガスが立ちこめており、湿気で蛇紋岩も滑りやすくなっています。
ん~何か音が・・・遠くで雷鳴らしきものを確認しました。
徐々に雷鳴の間隔が短くなってきております。まだ降雨はないので、今のうちに岩場をクリアーしたいところであります。
小至仏山の岩場を抜け、木道に入った頃から降雨が始まりました。かなりの雨です・・・昔からの格言で「雨具をケチった人は山で死ぬ」とありますが、理解できますね。
濡れた木道は滑り、まるでスケートリンクです。早く木道が終わってほしいと願いながら、その次は降雨により沢となった登山道をストックでバランスをとりながら、鳩待峠に下山しました。運転手によると、鳩待峠も土砂降りだったそうです。

全員無事に鳩待峠に下山しました。もし、当初の至仏山周回ルートを施行していたら、至仏山到着が1時間以上遅くなっており、下山時の小至仏山周辺の岩場で降雨になっていたところでした。秋雨前線の南下が予想より早まったようです。
CL/SL判断の勝利ですね。

天候の厳しさを教訓されましたが、定番の下山ソフトクリームは不滅なのがマロニエHCらしいところですね。
多くの事を学んだ至仏山山行でした。この貴重な経験を次の山行に生かしていく所存であります。













2024年9月7日(土)~8日(日) 立山連峰 雄山&浄土山

9月の第二週になりました。ようやく秋の訪れを時々感じられるようになった今、日本三霊山の一つである「立山連峰の主峰:雄山」を目指す山旅を行いました。

立山駅からケーブルカーと路線バスを使い室堂に到着しましたが、その路線バスによるアクセスの時点ですでに私達は立山連峰の壮大な景色に圧倒されております。これこそが立山連峰の魅力なんですね。

13時に室堂を出発し、雄山を目指しました。雨の心配はなさそうですが、ガスは残っており、展望はその時になってみないとわかりません。一ノ越までは整備された道になりますが、ここでオーバーペースにならないよう気を付けながら歩を進めました。
一ノ越からはガレ場の本格的な登りになります。勾配も急になりますので高山病にも気を付けながら慎重に登っていきます。登り降りのルートが分かれているので、人の交差が無く、その分落石の心配も少なくなっていました。良いコースレイアウトだと思います。
1時間のガレ場を登り切り、10名が念願の雄山の頂上に立つ事が出来ました。残念ながら、雄山頂上はガスが立ちこめ、剱岳・針ノ木岳は見えませんでしたが、名峰雄山の頂上にたどり着いたという事実は私達にとって大きな喜びとなりました。
雄山からの展望は、次回のお楽しみにとっておけばいいのであります。
むしろ、再びこの地に来る理由付けが出来ました・・・ラッキー・・・
時間が遅かったせいか、頂上は混雑しておらず、余裕を持って立山頂上雄山神社にお参りしました。祭神は天手力雄神(災難消滅家内安全らしい)と伊那那岐神(繁盛開運らしい)の二柱との事。えらく丁寧なお祓いを賜りました。きっと良いことがあります!!

15時半に下山を開始しましたが、途中頂上付近が一瞬晴れ間に、ホシガラスも発見しました・・・でも、頂上には引き返せない・・・
薄くガスが残る中、室堂山荘には17時頃到着することが出来ました。待望のお風呂と
美味しい夕食と冷えたビールが待っています。 星空の観賞はムリそうですが・・・

翌日の朝、美味しい朝食を頂いている最中、ガスが晴れてきました。そうなると、浄土山に登り「剱岳・黒部・薬師」方面の展望を楽しみたいのであります。観光気分から登頂気分に変化していくマインドを感じてしまいました。
7時半に室堂を出発し、浄土山へは約1時間半の行程になります。多くのお花達と出会いながら、ハイマツの境に雷鳥の気配を感じながら・・・アッ!!いました!雷鳥です・・
私達が苦労して攀じ登っている岩のすぐそばに、すまし顔で何もなかったかのように首を左右に振っている「雷鳥」です。いつのまにかガスが立ちこめ、展望は期待できないと思ってましたが、神様(昨日お参りした神様かも・・・)は雷鳥を授けてくれました。
それだけでも浄土山に登頂した甲斐がありました。神様ありがとうございます。
雷鳥のいる岩場を乗越えるとそこに浄土山山頂があるはずなのですが、縦走路の感覚でありよくわかりません。ケルンがあったので、そこを浄土山山頂としました。
やはりガスの中での登頂達成となりました。室堂には今しがた乗越えた岩場を慎重に降りていきます。どうやら雷鳥も帰途に就いたようです。
私達も帰路に就くことと致します。

展望と星空はかないませんでしたが、雨も風も無く、立山の二日間の山旅を快適に終えることが出来ました。
また来ることを誓って、立山連峰を後にしました。
メンバーの顔には憧れの北アルプスの名峰に登頂した満足感が溢れております。













立山連峰で出会ったお花達