2024年6月2日(日)高山・小田代ヶ原


今朝の天気予報は雨、てんきとくらすは登山指数B/C、栃木県には雷注意報も発令・・全てがネガティブな情報です。
しかしながら私達は、午前中は小雨程度かな?との期待がありました。また、現地に立つと、風が殆ど無い!雷の気配もない!
来る夏山シーズンに向けての雨天歩行スキル向上にもってこいの日かも知れません。
勿論、雷が聞こえたら直ちに逃げ帰る覚悟は出来ております。

全員がスタート前にレインを装着し、カラフルな恰好での高山登頂となりました。
竜頭の滝からの登頂でしたが、思惑通り小雨であります。高山への登山道は、雨であってもスリップしやすい訳でもなく、急登も特にない行程でした。さすがにガスが立ち込め展望は良くありませんでしたが、途中に中禅寺湖が望めるタナがあり、霧に浮かぶ水墨画のような中禅寺湖を堪能することが出来ました。なかなか見事な光景であります。
なだらかな高山山頂で小休憩後、小田代ヶ原側に下山しました。中禅寺湖方面との分岐まではジグザグの急な下りでしたが、雨で濡れた木の根や岩・落葉に注意するよう事前の啓蒙もあって、全員が安全に下山することが出来ました。

小田代ヶ原のバス停で昼食を取りいよいよ課題の午後です。
気象予報の通り、本当に午後からは本降りとなってきました。自然研究路は木道であり、スケートリンクみたいに滑ります。今回の行程の中で最も注意しなくてはならない場所と言っても過言ではありません。雨もだんだん強くなり、最短ルートで赤沼に逃げ込みました。心配していた雷は全くなく、雨天歩行の良い経験ができた山行でした。

そんな状況下でしたが、戦場ヶ原の植生の豊富さには感動させられます。後世まで残したい自然であるし、その自然を1時間程度で見に行ける私達は幸運であると改めて感じさせた山行でありました。








高山・小田代ヶ原のお花たち







2024年5月25日(土)~26日(日)佐渡 ドンデン山・金北山


今年でマロニエハイキングクラブは創立30周年を迎えます。このように長く活動出来ましたのもメンバー各位のご協力の賜物と評します。また今後とも本会を永続させていきたいとの想いを込めて「佐渡・花の二山登頂」を企画いたしました。

新潟港から佐渡の両津港にフェリーで渡り、いよいよ30周年山行のスタートです。 

一日目はアオネバ渓谷登山口からドンデン山に向かいます。豊富な水量の渓谷沿いを登っていきますが、涼しくて快適な登りです。ただ、自然の厳しさを伺い知ることが出来る光景が随所に見られます。 この地は、日本海からの風雨雪をまともに受けているのですね...老木は過酷な自然の前で朽ち果てています。一方で、豊富な水を得た次の命が老木から芽吹いています。まさに命の輪廻を垣間見ることができます。また、 植物を観察すると「水が好きな植物」が本土より多いのではないかと思われます。島の自然が作り出した植物生態系なんでしょう...

生命の小宇宙を感じながらの急な登りもアオネバ十字路まで。そこからは尾根伝いにドンデン高原を進み、ドンデン山荘までは沿線に咲く花を探しながらの行程となりました。ドンデン山荘にてバスに乗車。その後はドライバーの腕に感心させられる道のりでした。 今日の宿泊地は七浦海岸の民宿です。日の入り直前の夕日の美しさを堪能した後、期待以上の食事を味わうことで終了した一日目でした。

二日目は妙見登山口から佐渡の最高峰である金北山を目指しました。白雲台駐車場から金北山の行程は、防衛省管理道路を進むことになります。先ず目についたのは「防衛庁管轄のレーダー施設」です。日本海側からの脅威をここで監視しているのですね! いや、逆に私達も監視下に置かれているかも?(事前に連絡済みです。安心して下さい)

いつも私達の安全に尽力いただきありがとうございます。敬礼!!!           

路肩には多くの植物が自生し、標高が高くなるほど面白い光景が多々あります。やはり花の山ですね。 金北山の山頂で、新潟側と日本海側の展望を十分に味わった後、名残惜しいところではありましたが、帰途につきました。下山においてはマツムシ平から妙見山山頂(巨大なレーダーの奥)を経由し、普通の登山道を歩行しました。やはり私達の足は登山道用に進化しているみたいです...

佐渡独特の自然とおいしい魚を満喫した30周年山行でした。私達は次の35周年に向けて、さらに活動を進化させていきたいのであります。














ドンデン山で出会ったお花たち








金北山で出会ったお花たち







2024年5月12日(日)若見山&弥太郎山


今日は母の日です。きっと自宅には多くの綺麗なお花が届いている事でしょう。 でも私達は新緑も可愛い花も大好きです。よって、欲するままに栃木百名山の「若見山・弥太郎山」を目指す事と致しました。

R400沿いの登山口から若見山の登頂を開始しました。登山道はなだらかではありますが落葉が多くスリップに気をつけながらの登頂です。 ジグザクに登っていくと18号鉄塔に到着し、そこから尾根道に入りました。圧巻の日留賀岳を横手に臨みながらの心地良い尾根道でした。 一つのピークを過ぎた辺りから頂上に向けては、勾配も強くなり踏み後をたどりながらの登頂となりました。 山頂はなだらかであり、緑の中くつろぎの時間を過ごすことが出来ました。

登山口に引き返し、塩那スカイライン土平駐車場から弥太郎山への登頂を開始しました。 鉄塔をたどる行程になるのですが、意外と鉄塔に気が付きません。新緑に同化した鉄塔が突然現れる感覚であります。この季節だからでしょうか・・・ 7号鉄塔にたどり着くと頂上はすぐそこです。そこは、穏やかな山頂でありリラックス観を十分に味わえました。

若見山・弥太郎山それぞれは1000m程度の山であり行程も短い山ですが、2座となるとそれなりのボリュームとなります。 特に弥太郎山は昼食後に登頂を開始するので、メンバーの体調が心配でしたが、全員が問題なく登頂する事が出来ました。 来る登山シーズンに向けて自信がついた山行でした。









2024年5月6日(月)霧降高原~大山


GW最終日。TVニュースではリターンラッシュが報じられている中、霧降高原に出かけてきました。昨日までの真夏の気候から一転し、涼しい風を感じております。今日は下り800m、登り200mの行程です。さて、どのような自然が待っている事でしょうか・・・

曇りがちなキスゲ平には殆ど登山者もなく、ほぼ独占状態。先ずは大山に向かってススキの道を進みます。合柄橋からは若干の登りとなり、さらに霧降牧場に入ってから登りらしくなってきました。このピークが大山であります。 振り返ると、見慣れた赤薙山・丸山・天空の階段の展望を見ることが出来ます。放牧シーズンは牛さんもこの光景を見ているのですね。きっとストレスが無い牛に育ってくれるのでしょうね・・・

大山から牧場を絡めながら下山し、再び牧場に入って程なく猫ノ平に到着。少し早めの食事を取りました。曇天のせいか暑くもなく快適な時間です。 食事後、つつじヶ丘に下りました。途中、マックラ滝(そんなに暗くはなかった)に立ち寄りました。小型奥入瀬渓流ですね・・・終着地のつつじヶ丘周辺はその名の通り一面ツツジで覆われております。ツツジには裏年の言葉が無いのでしょうか・・・

今年は、暑い日と寒い日が極端な事もあり、開花が遅くなっている気がします。霧降高原の花を満喫出来るのは、もう少し後かもしれません。その代わりに新緑を味わうことは十分に出来た山行でした。








2024年4月28日(日)春の植樹デー&備前楯山


雲一つない快晴の夏空の中、春の足尾植樹デーに参加してまいりました。最初にNPO法人の代表の方から「足尾地区の植樹」に関する歴史的な背景をお聞きしました。日本の産業発展が深く関与していることを認識しましたが、 二つの村が環境破壊により消滅した事実もあり、この植樹が日本の未来の為である事を御教授頂きました。

今回私どもは「戸四郎沢」の植樹に参加しました。各自ヤマボウシ・イロハモミジ・ウリハダカエデの3本の苗を植樹しました。 今日は500名のボランティア参加があるそうなので、今日一日で1500本の苗が植樹されたことになります。また、高校生スタッフが掘り具(ピッケルみたいなもの)、苗、水の配膳を行っていました。多くの人の関与で自然を蘇らせているのですね・・・

予定より大分早く植樹デーが終わり、備前楯山への登頂に向かいます。行程中は、去年ほどの開花を見ることは出来ませんでした。今年は裏年なのかもしれません。 途中、中倉山の孤高のブナを確認できました。という事は、黄砂も少なかったようです。夏だよ!これは!! 今日は多くの登山者が備前楯山に入山していました。植樹デーに参加した後にここに来た登山者も多く聞かれました。備前楯山の頂上は狭く、登山客も多く休憩していたので、眺めを一回り堪能したのち下山を始めました。

スケジュールに余裕が有った為、「日光ダイヤ公園の東照宮1/10模型」を見に行きました。凄いですね!人生で一番東照宮を知ることが出来ました。説明者さんありがとうございました。東照宮は、模型を見たのちに実物を拝聴するのがベストですね。

普段と少し違う山行でしたが、いろんな経験が出来ました。いよいよ5月ですね!





2024年4月7日(日)春の安全講習会


マロニエHCでは、登山の安全遂行の為に、安全講習会を春と秋に実施しております。 午前中に座学による安全に関する知識を学び、午後は古賀志山を登頂しました。

座学講習は、登山中に最も危険が及ぶ要因となる「山の気象」の知識をメンバーと共有しました。その後、セルフレスキュー/ロープワーク/山行地図の作成 を学びました。 山の気象については、難しいパートもありましたが丁寧に解説して頂き、何とか理解することが出来ました。 気象については今回は基礎編であり、またの機会で応用編(天気図の読み方を中心)を考えているそうです。 セルフレスキューは、アクシデントの対応ならびに対応するための道具の解説があり、何を準備すればよいのか?を知ることが出来ました。 恒例のロープワーク研修については、チェストハーネス(スリング)、ガースヒッチ、ムンターヒッチ、クローブヒッチ、ダブルフィッシャーマンズノット、ボウラインノット、フィギュアエイトノット の基本的ロープワークを学びました。       多くの課題を お互いに協力しながら達成していく姿は、大変心強い光景であります。きっと参加者全員がマスターしたのではないでしょうか。

午後は古賀志山に移動し、北コース→山頂→南コース→トリムコースを歩行しました。今回は安全講習であり、疲れにくく転びにくい安全歩行を学ぶ事が主目的です。 ①二軸歩行 ②フラット歩行 ③登りでの重心と足の使い方 ④下りでの重心と足の置き方 を実践しながら教授して頂きました。 全てが大いに参考になる講習でした。

今後高い山や厳しい山の山行も待っております。講習会で得た知見や経験を安全登山に生かせていく所存です。

また、古賀志山にも花の時期が到来している事をお知らせしておきます。






2024年3月30日(土)宝篋山


雨上がりの晴天の中、茨城の宝篋山に行ってきました。9時頃に登山口に到着したのですが、すでに駐車場は満車です。宝篋山は古賀志山より低い(461m)ですが、茨城民にとっては「オラが山」なんでしょうね。

登山口から極楽寺コースをたどります。登山道は沢沿いを進んでいきますが、昨日の雨のせいか水量は豊富であり、おかげで涼しくとても快適でした。 純平歩道に合流してから、途中で左に折れて宝篋山最短ルートにかかります。少し険しい登りもありましたが、山頂は優しい広がりを見せてくれました。

さて、今日のメインイベントの登場です。モツ鍋であります。実は皆で手分けしてコンロや鍋、材料を頂上まで持ち上げたのです。旨い!!!苦労したかいが有りました。   頂上からは筑波山を正面に見上げた他、先日の小町山・霞ヶ浦を眺めることが出来ました。ただし、黄砂は致し方ありませんね・・・

下山は常願寺コースを進みました。いつもより重たくなったお腹を抱えての下山でした。 宝篋山は低山ではありますが、山容・歴史・環境が整った山だと認識した山行でした。





2024年3月27日(日)観音山&ガッチン山


昨日の雨も今日は小休止!また、明日からも雨模様!今週に限っては今日だけの晴天の中、桐生市民の憩いの場「観音山&ガッチン山」に行ってきました。

泉龍院から山行を開始しました。まさに里山の雰囲気を留めております。30分程登ると涅槃像がある中尾根三角点に到着しました。ここの涅槃像にもその特徴である「足の裏のありがたいお言葉」が彫刻されており 正当なものであるかと思われます。タイ国のワットポーにある涅槃像のように仏教の世界観を刻んであるのかは不明ですが・・・

涅槃像から見晴の丘に向かうと、桐生市を眼下に見ることが出来る「天望東屋」があります。低いピークですが、なかなか良い眺めですね。 一旦、中尾根三角点に戻り、そこから観音山に向かいます。落ち葉が多く滑りやすい坂道を確実にパスしていくと、なだらかなピークがあり、そこが観音山の山頂でした。

今日は長めの昼食を観音山で頂き、次はガッチン山です。ガッチンとは珍しい山名です。そのいわれを調べてみたのですが、NETでも不明とあります。誰かご存知の方がいらっしゃいましたら、教えて頂けませんでしょうか? ガッチン山は少しだけ岩場があるのピークでした。ここからも桐生市を望むことが出来ました。

ガッチン山の展望を楽しんだ後、泉龍院に下山しました。少し道がはっきりしていない所もありましたが、問題なく到着しました。ところで、この泉龍院は綺麗なうえ見ごたえがあります。気に入りました!

帰路中、みかも山公園に立ち寄り、カタクリの群生に出逢うことが出来たのも、今回の山行に於ける特筆点でした。 いよいよ春本番がやってきました!!!










2024年3月3日(日)石岡小町

茨城県土浦市にある標高361mの里山です。

歩行時間は約5時間(休憩・昼食を含みます)

小町山駐車場→天の川コース→姫の滝→三角岩→展望台→女坂→もぐもぐ広場→小町山 山頂→パラグライダー離陸上→朝日峠展望公園P→展望公園山頂 昼食→もみじ谷→おかめ岩→グーの木→朝日峠ハイキングコース→小町の館


先ず最初に目に飛び込んで来たのは『河津桜』と『菜の花』です。春ですね~🌸

登り始めます♪

小町山は岩に名前が付いているのが特徴です。


霞ヶ浦が見えます。(茨城県南東部に広がる湖。日本の湖沼では二番目に大きいです。)


グ~の木です。木に握りこぶしの様なこぶがあります。

小野小町の腰掛岩

この石は、平安時代の歌人として有名な小野小町が、北向観音に参詣のため山越えの途中休息したところと伝えられています。
小町はここで、一息入れて近くの沢でのどを潤し(水飲み沢)元気を取り戻して、峠を目指し(小野越え峠)無事に北向観音に詣でることが出来たと言われています。

※土浦探訪ホームページ引用(許可済)


この日の山行参加者は18名。

土浦市観光協会の方・小町の館の方々のご協力で無事山行を終えることが出来ました。感謝です。

2024年2月10日(日) 浅間山(黒斑山)



世の登山人には浅間山を好きな人が多い。東京方面から上信越道を走り、佐久に指しかかったところで目の前に雄大な浅間山が見えてくる。ここで先ず感動。 次に自然に満ちたワインディング道でのアクセスの末に、2000m級のリゾート地である車坂峠に到着。わくわく感満載ですね。このように登頂を開始する前から楽しめるのが浅間山ではないでしょうか!!!

今日の浅間山もその通り。一面、綺麗な雪に覆われた車坂峠の登山口から登頂を開始しました。コンディションは無風快晴。こんな事もあるのですね。 今回はアイゼンの使い方を学ぶ目的もあり、先ずは「ツボ足登山」を経験しました。ツボ足歩行理論は夏場の歩行と共通するものが有り、納得するものであります。

車坂山への傾斜が強くなりアイゼンを装着しました。アイゼン歩行はツボ足歩行に比べ、雪道に対する安定感が格段に向上。アイゼンは雪道の基本であると再認識しました。

いよいよ槍の鞘です。初めて間近に浅間山を見ることが出来ます。これがそれぞれに思い描いた浅間山であります。その姿はまさにシェフが「少し多めにパウダーを振りかけたガトーショコラ」です。 写真を何枚も撮りましたが、現物は何十倍も素晴らしい。まさに「神が試練を経て選ばれし者のみに見せる絶景」ではないでしょうか!!!

トーミの頭&黒斑山山頂を浅間山に見守られながら往復し、ひとりひとりの浅間山に別れを告げました。いつまでも居たい気持ちを断ち切って、来年の再会を誓いました。

今回は雪道はよくトレースされていた上、凍結しているところはほとんどなく、アイゼンとストックでしっかりと保持が出来ました。これは非常に稀な事態であろうと思っています。 スノートレッキングはあらゆる状況に対応できるスキルと道具が必要であり、準備を怠らない意気込みを奮い立たせた山行でもありました。